物欲がありません。
収集癖のある人の気持ちは分かるのです。何かをコレクションする喜び、物体が自分に属する喜び。モノの所有欲といわれますかね。
そんな物欲が今はもうありません。
物欲がなくなったきっかけ
10年以上前に実家が火事になりました。既に私は独り立ちしていましたので住んでいなかったのですが、親の不注意で石油ストーブを倒してしまったのが原因で家は全焼してしまいました。ドが付く田舎なので隣家との距離も100メートル以上あり大きな迷惑はかけずに済んだようです。
何より家に居た、父、母、犬一匹が無事で良かった。
親から実家の火事の連絡を受け、命の無事を聞いた時ホッとしたんですが、家に置いてあった大事なもので名残惜しい物って何かあったかな?と考えてみると、何も無いのです。大事な物はありました。楽器とかそこそこの家電とかおもちゃのコレクションとかいろいろ。
でも命が無事でそれに勝ることって無くて、形ある物で固執するものなんて無いんだなと気づいたのです。命が無事なら思い出系の物すらどうでもよかった。
この事件を境に物欲がなくなった、という実感があります。物を手にしても幸せになれないのです。
物を増やさないための考え方
流行るとか廃るとかで語ることではないと思いますがミニマリストという考え方が、流行っているような印象です。
身の回りのモノや考え方をシンプルに、身軽にしたい生き方の人のことだと思いますが、物欲がない私も近いものがあります。
私が物を増やしたくない性質を持っていると自覚する理由
- 新しいものを買ったら古いものを捨てる。物が重複するのが嫌なのでどちらか捨てる。
- 機能はなるべく一つのものにまとまっていて欲しい。
- 情報は電子化して所持し、物体ではなるべく残したくない。
- 飾る類のものは要らない(花とか植物とか絵画はちょっとは要る)。
- モノの機能は欲しいことが多いがモノが増えるのは嫌だから違うもので代用することが多い。
- 予備品は1つしか持ちたくない(詰め替え用や電池など)。
等が当てはまります。
これらはすなわち、物を増やさないための考え方そのものといえます。
物欲がなくなって良かったこと
物欲がないと、余計な触れ込みに惑わされて無駄なものを買わずにすみ、浪費は無くなります。
ペットボトルの飲み物を買うとフィギュア的なのが付いてくる場合とかありますね。そのおまけのテーマ自体に魅力がりあっても、物で自分の身の回りがごちゃつく想像をしてしまうので買うのは避けます。買ったとしもおまけは申し訳ないけど捨てちゃいます。
だけどフリーザーバッグがおまけに付いてくるビールは買ったことがあります。必要なものだし何回か使ったら捨てるものだし。
このように取捨選択を合理的にするようになったので無駄な出費が減りました。
取捨選択をして買い物をする癖がついているので、衝動買いなどあり得ません。これを買ったら捨てるものあるかな?ということをまず考えたり、ランニングコストとか発生する副産物とか手間とかも考えずに買うことは出来ないので、無駄な買い物はまずないです。
車なんかはそれを持ったときのアドバンテージが相当なものがないと、コストパフォーマンスがついて来ず、買うことに踏み切ることはないでしょう。世の中にはシェアカーとレンタカーと知人から借用という、車を使う手法は豊富にあるので買う理由などありません。つまり、買わずに済む方法を考える、ということです。私の場合は、ですよ。
高級なものに対しても全く価値を感じないのです。ものすごいかっこいい時計!とかかわいい犬!と、しばらく見ていたいとは思っても自分のものにしたいとは思いません。
そういうことで他人を羨ましくは思わないので気が楽です。これらは持たなくても困らない物です。しかし持ったあとに困ることは容易に想像出来ます。
つまり持ったときに困ることを想像するということです。
自分にとって物より価値のあるものを実感すると、物の価値が下がる。
という私の体験でした。