エスカレーターだと階段使うよりどの程度運動量が減るのか?
健康のためにエスカレーターやエレベーターを使わず階段を極力使おう、という話は大昔から言われていますが、これにはちょっと言いたいことがあります。エスカレーターは立ち止まって乗るとは限らず、歩いて上れば時間が短縮出来るという利点があるためです。
ただエスカレーターのメーカーは、歩いての上り下りは想定していない、という言い方をしています。そうは言いますが私は個人的にはエスカレーターを歩くなというのは無理があると思っています。当記事にはエスカレーターを歩いて上り下りする内容を含みますが、あくまで迷惑がかからないように、自己責任の意味を知っている人だけ読んでいただきたいと思います。
エスカレーターに乗るとどのくらい運動量が減るのか?
いつも私が使っている駅で実際に歩いたり乗ったりして測ってみました。ある駅のエスカレーターや階段を使用して、40段の階段のある高低差をエスカレーターを歩いて16歩で上れることが分かりました。となると
階段を上るのを100%として
エスカレーターに乗る→0%
エスカレーターに乗って歩く→40%
エスカレーターを半分歩いて残りは止まる→20%
エスカレーターに乗ってあるくと運動量60%ダウンなんですね。
一般的な住宅や事務所のビルなどは階高(下階から上階の高低差)は3メートルぐらいですが、エスカレーターが付いているような商業施設では1階部分が特に高く作られており4mぐらいのところが多いです。駅舎は列車の架線を超える高さまで階高を上げる必要があるのでホームから7.5mぐらいあるようです。ちなみに歩道橋は歩道から5m以上はあります。
駅のエスカレーターを例にとって階段を足で上り下りするとどの程度の運動効果があるのか考えてみたいと思い、実際に歩いて測ってみました。
高低差7.5mのエスカレーターは44秒で階を移動出来ます。
このエスカレーターを歩いて登ると11秒ほどかかり、16段分の歩数で登りきれました。
同じ高低差の階段は22秒ほどで登りきれまして、40段です。これを体重65kgの男性を想定して。
上下1setの手段 | 時間 | 歩数 | 高低差 | 消費カロリー | ×4 |
---|---|---|---|---|---|
ES止まって | 44秒 | 0歩 | 0m | 0kcal | 0kcal |
ES歩く | 11秒 | 16歩 | 5.0m |
0.31kcal |
1.24kcal |
ES半分歩く |
34秒 |
8歩 | 2.5m | 0.16kcal | 0.64 kcal |
階段あるく | 22秒 | 32歩 | 7.5m | 0.62kcal | 2.48kcal |
主に駅を想定して、7.5mの階高の上り下りを乗る駅降りる駅を行きと帰りを合算したものが表一番右の列になります。上り下りの消費カロリーはpapy様を参考にしました。
考慮するのは運動量だけではなく時間も
階段を使うことでの消費カロリーは微々たるものです。運動を生活に取り入れようとすると運動効率をつい考えてしまいますが、効率を考えるなら時間のことも視野にいれることを忘れてはいけません。
階段を登ると、エスカレーターに乗るより1回あたり0.62kcalの消費かつ22秒の時短となります。
エスカレーターを歩いて登ると、エスカレーターに止まって乗るより1回あたり0.31kcalの消費かつ33秒の時短になります。
しかしエスカレーターを歩いて登ると、階段登るより0.31kcalの消費機会を失いますが、11秒の時短が出来ます。11秒あれば浅いスクワット4回ぐらい出来ますから、これも悪くありません。
回りくどい言い方になりましたが、エスカレーターを立ち止まって乗るのは、22秒を損して0.62kcalの消費チャンスを逃すことになります。しかし、立っている44秒をどう使うかによってはこれも悪くないのです。44秒の間スクワットも出来なくもないわけですし、メールチェックに充ててもいいかもしれません。ここで節約出来た時間の分でカロリー消費機会を取れるかも知れません。まとまった44秒は結構大きいと思いませんか。
これらは1回の上りしか考えていませんから乗る駅降りる駅のそれぞれ上り下り含めて4回は発生する運動チャンスもしくはメールチェックチャンスを無駄にしなければ、エスカレーターでも階段でも良いのではないかと考えます。
重要なのは、筋肉を落とさないように痩せることであり、階段を使うかエスカレーターにするかを、運動量だけでなく浮いた時間の用途も考えて行動を決めましょう。
最後に
階段の上り下りをカロリー消費チャンスと捉えていると、エスカレーターやエレベーターで階移動する際に時間と運動機会を無駄にすることが気になり始めます。簡単なことですがこれが思考の習慣です。階の昇降に限らず思考の習慣が行動を選択すればその積み重ねで痩せ習慣は身につくのです。