「味の向こう側」を発見した麒麟田村氏が残したダイエットのヒント
低糖質ダイエットについて今の時点であまり詳しくなくて申し訳ないんですが、このダイエットをしている人には有名なことなのかもしれません。
肝臓による糖新生について
まず血液中のブドウ糖を肝臓でアミノ酸などにに変えて蓄えるわけだが、空腹が続いた時にアミノ酸などをブドウ糖に戻す作業をして血糖値をあげてくれます。これが糖新生です。
糖が余ったら蓄えて糖が足りなくなったら貯蔵庫から出してくると。
麒麟の田村、幼少期の貧困エピソード
貴重な米を食べるのにすぐに飲み込むのはもったいないと思った田村兄弟はずっと噛み続けてみた、という話は有名でしょう。
噛んでいると甘みが増してくるのは、唾液によって炭水化物がブドウ糖に変わるから当然ですが、一旦甘みが引いた後も噛み続けるとまた甘みが増すということを嬉々として話していました。
驚きです。口の中で糖新生が起こっているのです!彼はこれを味の向こう側と呼んでいましたが、味の向こう側とは糖新生のことだったのです。
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ご飯を噛み続けようという発想になるほどの飢餓状態ですから、体の中での血糖コントロールは普通の状態ではないでしょう。
飢餓状態で糖新生が起こり、それでも糖が不足している状態かも知れない。ピンとくる人も多いと思いますが、血液中の脂肪が分解されて現れたケトン体がエネルギーとして使われている状態と考えられます。
つまり糖質をエネルギーとする状態ではなく脂質をエネルギーにするモードになっている。
一般に落とし込むと
飢餓状態という言い方をしていますが、長めの空腹状態とほとんど同じ意味でいっています。つまり空腹の時間を大切にしているとケトン体が現れ糖質を取らずして脂肪を燃焼させるモードに入ってくれるのです。痩せる体質と言っても良いような状態です。
田村少年が見つけた人間の潜在能力
臨床心理学者のユングは自分の心を深く深く探り考え抜き、人の心を分析しました。自分を徹底的に省みるという、自己を臨床とした分析を行ったのです。
田村少年も自分の体、特に味覚ととことん向き合ったのです。噛み続けたご飯から2度目の甘みが現れるとは誰も知らないし考えた人もいない。それをとことん自分の立てた仮説に向き合うことに決めたのです。自分のまだ見ぬ味覚の潜在能力にかけ、自分の感覚の奥底までを探り抜き、とうとう味の向こう側を探り当てたのです。これは味が発生することを見つけたんじゃありません。人間の能力を見つけたのです。
味の向こう側は糖質のない甘味です。本当に深く深くまで探し求めた甘みは砂糖や炭水化物によるような血糖値を直接あげるようなものでなく、食の喜びだけをもたらすものです。自らの潜在能力に賭けた人間にしか感じられないものなのです。
この時にエネルギーとなるのはケトン体でしょう。つまり、極限の貧困状態の中でケトン体を味方につけ、戦っている相手であったはずの空腹までも味方につけることに成功した田村少年の、自らの体を用いた臨床実験は今でもダイエットのヒントとして活かされているのです。
最後に
人間の体は飢餓に強い。飽食に弱い。
今一度、お腹一杯に食べる必要性が果たしてあるのか、みなさん考え直していただきたい。