若くてもロコモを警戒しないといけません。
メタボに関しては若くても心配してる人多いでしょう。
ロコモに関しては若い人は考えたこともない人ばかりじゃないでしょうか。
なんのことかもよく分からないかもしれません。ハワイの料理っぽくて美味しそうな感じですがちょっとだけ違います(全然違います)。
ロコモティブシンドロームとは
筋肉や関節、骨などの体を動かす運動器の障害によって自立度低下し、介護が必要になったり寝たきりになったりする可能性が高い状態のこと。ひざのいたみとか腰の痛みとかを変形性関節症とか変形性脊椎症とか病名をつけられてきたものになり得る状態をまとめた言い方。要介護や寝たきりが激増することを危惧して、ロコモという概念を日本整形外科学会が提唱しました。
→ざっくり言うとメタボという言葉と同じような出現の仕方です。
ロコモ予防の重要性を考えるよりとりあえず自分が年取って動けなくなることをまず想像すると、予防しなくちゃと思うので考えてみます。
例えば
一つの整形外科的症状を持っているとしても、
「自分にはひざの痛みがあるからひざの変形性神経痛を患う将来が待っている」
のように一つの顛末しか想像しないようになってしまう。
しかし症状が出るのがひざだろうが腰だろうが骨粗鬆症だろうが介護されなければ生きていけなくなることには変わりない。だから自分にはいろんな顛末が待っていて、それを多角的にみて避ける行動をしていかなければならない。そのため総合的な運動器症候群としてまとめて、対策するならまとまった対策をする意識を持ってほしい、という意味が込められているでしょう。
このようにロコモという言葉をわざわざ広く知らしめた理由を考えれば、自分が自分とどう向き合って行くべきか見えると思います。
ひざが痛いとか腰が痛いとか、しょうがないと放置してしまうことが多いんです。これがロコモをロコモとして自覚しづらい要因でしょう。年だしあるよねこんなこと、と甘くみてしまう。そこから近い将来に要介護者になることが想像出来ないんです。
自覚することなくロコモの程度が進むと、危ない。
少しずつ運動から遠ざかるようになり
筋力低下 バランスも低下→運動量が減って筋力低下
を繰り返して生活の基本動作すらままならなくなる。
メタボと違って
メタボと直接は関係はないことではありますが、メタボと違う点を挙げてみます。
メタボは基準が分かりやすい、自覚がしやすい
メタボはウエスト何cmっていう分かりやすい目安を元に指導が必要かどうか判断されるが、ロコモは整形外科等にかかっていない限り今のところ判断されないので、自分でチェックする必要があります。
発症した場合メタボより回復に時間がかかる
メタボは糖尿病、高血圧症、高脂血症などの生活習慣病につながる可能性が高い状態です。もしそれらが発症したあと治療に要する時間や手間はかなりのものです。
ロコモはこの最たるものです。
メタボは若い人でも対象となりやすい
これも自覚しやすいことも関係してきますが。若いうちにわかるからこそ早いうちに対策が打てます。
ロコモがメタボや認知症を呼び寄せる。
運動不足がメタボを生むのはもちろん、代謝能力低下で糖尿病につながったり、血流が悪くなったり血液疾患を引き寄せたら認知症にも繋がる。
というようにロコモはメタボよりタチが悪いことがお分かりいただけるでしょう。
自覚しづらいからロコモチェックをマジでやるべき
特に若い人は認めたくない気持ちがあると思います。でもそのための以下のロコモチェックです。出来なかったら素直に認めましょう。自分もやるのは当たり前ですが、パートナーにもやらせましょう。
1.立上りテスト
- 無理をしないように気をつけましょう。
- テスト中、膝に痛みが起きそうな場合は注意ししてください。
- 反動をつけると、後方に転倒する恐れがあります。
2.ツーステップテスト
- 介助者の元で行いましょう。
- 滑りにくい床で行いましょう。
- 準備運動をしてから行いましょう。
- バランスを崩さない範囲で行いましょう。
- ジャンプしてはいけません。
3.ロコモ25
ロコモ度判定
ロコモ度判定1
いずれかがあてはまる方
- どちらか一方の片脚で40cmの高さから立ち上がれない
- ステップ値が1.3未満
- ロコモ25の結果が7点以上
→移動機能の低下が始まっている状態。筋力やバランス力が落ちてきている。ロコトレを始めとする運動を習慣づける必要があります。また、十分なたんぱく質とカルシウムを含んだバランスのとれた食事を摂るように気をつけましょう。
ロコモ度判定2
- 両脚で20cmの高さから立ち上がれない
- ステップ値が1.1未満
- ロコモ25の結果が16点以上
→移動機能の低下が進行している状態。自立した生活ができなくなるリスクが高くなっています。特に痛みを伴う場合は、何らかの運動器疾患が発症している場合が可能性があります。整形外科専門医の受診をおすすめします。
(出典:公益社団法人 日本整形外科学会 「ロコモパンフレット2015年度版」)
はっきりいってロコモ予防のための運動や体操は否定のしようがありません。
糖尿病や高血圧症を食事でなおすのに個々に向き不向きがあったり、薬での治療もそれぞれ意見があったりするが、運動器を衰えさせないために適度に運動させるのは万人に共通だからです。
メタボと違って若い人も警戒すべき
若くても自分のことと思った方がいいです。
一度筋肉が削げ落ちてからでは、回復しにくいし肥満を呼んでからではなおさら。とくに運動する習慣があった人で筋肉量が多い人は、筋肉が落ちる=脂肪が増えていて筋肉を付け直すのは非常にやっかいなのです。
また高負荷をかけるというよりも高頻度でやるということの方がはるかに重要です。
ケガをしないためにも無理をせず低負荷高頻度。
あとで無駄な時間を使わないように今から習慣をつけていかなければいけません。
もしあなたがロコモであることに気づかなかったために要介護者になってしまったら、困るのは家族の方ですよ。あなた自身が対策しておかないと、迷惑も良いとこです。
人生の後半をわざわざ辛いものにする必要はないでしょう。
家族はあなたに笑って老後を過ごして欲しいのです。